老いは誰も避けてはとおれないものである。
其れは人間も動物も同じである。
我家には来月17歳になる猫がいる。
長兄のカプチーノである。
見た目にはそんな歳には見えない
毛並みも美しく、行動もしっかりとしている。
もしかしたらカプチーノは仙人の様に永遠に
若く生き続けるのではないかと
馬鹿な想像をしてしまうほどである。
が、しかしそんな訳はなく、少しずつ老いを
カプチーノにみるのである。
ほんの少し前から耳が聴こえていないようで
呼べば走ってくる、犬のような態度も
呼べども呼べども私の元にこないのである。
いくら若くみえても人間で言えば84歳くらいに
なるカプチーノ。
老いてくるのも当たり前なのだが、何だか
老いてゆくことに途方もなく不安と悲しみを
感じてしまう私は、狼狽えてしまうのだ。
どうにもならないのに足掻いてしまう。
何だか湿っぽい話になってしまったが
自分の老いも気になるお年頃である。
白髪も気になるし、シワたるみも気になるし
なんだ私、老いてんじゃん。